2017年09月26日 山の体験記 , 宿泊体験記

Shall we シイタケ~? シイタケ榾木天地返しで肉体改造の巻

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東京都/くるみ

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みなさん、山の中でこのような光景を見たことはありませんか…?実はこれ、対馬の名物、シイタケを栽培しているんです。今回私たちは、めだかの宿「田ノ浜」のお父さんと、シイタケの榾木天地返しに挑戦してきました!!

 

榾木とは、シイタケを栽培するときに菌をつける原木のこと。お父さんは、コナラ(どんぐりの木)を使って育てています。

シイタケ栽培は、約1年かけて行います。手順は、

  • 11月に木を伐採し、1か月くらい放置して木を乾燥させる
  • 12月~1月に1メートルの長さに木を切って、栽培場所に運びしばらく置く
  • 2月半ば~3月にドリルで木に穴をあけて、菌打ち
  • 7月に原木の組み立て作業
  • 8月に榾木の天地返し
  • 10月頃からシイタケが生えてくる
  • 2月にシイタケ狩り!

こんな感じです。手間暇かけて栽培しているんですね!

白い丸がいくつも…。木にドリルで穴を開けて、そこに菌をつけた発泡スチロールを埋め込んでいるのです。近くで見ないと気が付きません。

 

 

木と木の間隔は握りこぶし一個分が目安。これくらい空けておかないと、シイタケ同士がくっついてしまうそうです。

菌を木全体に行きわたすために、木を一本一本ひっくり返していきます。天と地を逆にするので、天地返しというんですね!気が遠くなるような作業です。なんて言ったって、重い~~。

木はこのように交互に並べていきます。真ん中に原木を立て掛ける木があるので、それに沿って両側から並べます。

このように他のキノコがついてしまったものは、病気にかかった木なので取り除きます。

これは真ん中に支える木がないバージョン。こういうものが、一人で作業するとき、特に難しいそうです。どうやって一人でやるんだこれ…。バランス感覚が問われます。

私たちもたくさん天地返ししました。とっても重たいけど腐ってきているので、この重さはなんと、通常の木の半分!随分軽くなっているはずなのに、運動不足の女子二人は、ひーひー叫びながらひっくり返しました。お父さんは軽々とひっくり返しています。力持ち~。

多くの虫ともご対面しました。良い木の証拠。

 

この後は、滝のように汗をかきながら、せっせと作業。

あまりにも夢中になりすぎて、写真を撮ることをすっかり忘れてしまいました(笑)

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宿に戻って、お風呂に入り、夕ご飯を待ちます。頑張って作業したあとは、お腹がペコペコ。

対馬のソウルフード、とんちゃん。

甘くやさしい味が口に広がります。

カツオ・サバ・ナメリ(ハタ)の刺身。

身がしまっていて、たまらん。お箸が進みます。

お父さんの手づくりシイタケ入り。

感謝です。味わっていただきました。

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体験して初めてわかる、シイタケづくりの奥深さ。体力・根気がシイタケ栽培の秘訣です。普段食べているシイタケが、全くの別物に見えてきます。Shall we シイタケ~?

この体験記を書いてくれた人

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東京都/くるみ
大学で社会学を学んでいます。農泊が地域にどんな影響を与えるのか、関心があります。